どうもけいぱぱです。
昨今、在宅ワークの推奨で対面のコミュニケーションが減り、チーム内の人間関係がギスギスしたり、
マネジメントに支障を感じている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、相手に敬意を示し、円滑なコミュニケーションを行う「リスペクティング行動」に注目しました。
メンバーのパフォーマンスを最大化し、変化に強い組織を作るリスペクティング行動の考え方や活用法について、
業務プロセス改善士の沢渡あまねさんのが語られた記事を抜粋し共有させて頂きます。
- 「リスペクティング行動」って何?
- 「リスペクティング行動」が必要な理由とは?
- 「リスペクティング行動」の具体的な行動例
「リスペクティング行動」って何?
リスペクティング行動とは、「期待し合う」「承認し合う」「褒める」、プロとしてのスキルに敬意を示すなど、
相手の強みを引き出し、チームとしてパフォーマンスを出すことができるようにするための基本行動です。
また、リスペクティング行動を実践することで、相手の見方を変え、チームの成果にメンバーを自律的に
向かわせることが可能となり、発展する組織に欠かせない基盤力を構築することもできます。
一人ひとりのメンバーがこうした行動を取ることができれば、相互協力し、補い合うチームを作ることができるのです。
「リスペクティング行動」が必要な理由とは?
日本の組織にリスペクティング行動が必要な背景として、2つの理由が挙げられます。
1つ目は、不確実性時代の到来です。
これから先、コロナ禍のようなパンデミックや不景気、災害がいつ起こるかわかりません。
ビジネス環境も、仕事で使うテクノロジーも日々大きく変わります。
ビジネス環境が激変し、人材の流動性も高まる中、同じ組織の中に自社の課題を解決できる人が
いないという状態が起こります。
そのとき、組織のあり方は従来型の上司が部下を統率するピラミッド型のトップダウン体制から、
外部の人や多様な人たちと認め合い、協力し合うオープン型かつコラボレーション型の仕事のやり方が
合理性を帯びます。
そしてコラボレーションする、すなわち力を借りる相手はすぐそばにいないかもしれません。
今後も働き方は時短やリモートワークなど多様化し、職場には多種多様な人材が活躍していきます。
入社したてのエンジニアがテクノロジーの第一人者であったり、人気YouTuberだったりなど、
その知識や経験に頼る機会が出てくるかもしれません。
年齢や役職にとらわれず、どんな人とも相互リスペクトの関係を構築して、
コラボレーションして成果を出せるようにしなければ、これからの時代は生き残っていけないでしょう。
2つ目の背景としては、1日8時間フルタイム×週5日間働く「正社員型モデル」による組織運営が崩壊
しつつあることが挙げられます。
これまでの日本の組織は、平日フルタイムで働くことができ、残業や転勤、夜遅くまでの飲み会もいとわない
がむしゃら型のビジネスパーソンが評価されることが少なくありませんでした。
しかし、少子高齢化で労働人口が減少する中、フルタイムで働ける男性正社員だけでは職場は
成り立たなくなりつつあります。
例えば、週3日だけ働くパートタイマーや子育て・介護をしながら時短勤務で仕事をする人など、
多様なスタンスで仕事に関わる人たちとコミュニケーションしながら、業務を進める必要があります。
これからは互いの制約条件をきちんと言語化して理解し合い、足りない部分を補い合うことが重要になってくるはずです。
「リスペクティング行動」の具体的な行動例
「リスペクティング行動」を代表する行動例は下記の通り4つ挙げられます。
【行動例1】期待する
リスペクティング行動を促す際、相手へ期待を寄せることが重要です。
この声かけは新しくメンバーが参画したときにも有効です。
例えば「この業界での営業経験が豊富なあなたに、プロとして新しい営業手法を提案してほしい」と期待を伝えることで、
プロフェッショナリティを尊重しながら、仕事への関わり方を前向きに伝えることが可能です。
成果の見えにくいメンバーや新しく参画したメンバーにとっては、プロセスが評価されることで、
仕事ぶりを気にかけてもらえているという安心感をもたらします。
【行動例2】正しく褒める
一緒に働く仲間のスキルや行動を認め、褒めることも大事です。
一人ひとりの行動を受け入れる環境をつくり、ポジティブな言葉をかける。
すると仲間のモチベーションは上がり、組織に対するエンゲージメントも高まります。
時折り、あらゆる物ごとをネガティブにとらえ、批判的な発言で相手のやる気を削いでしまう人がいます。
それでは誰もついていきません。たとえ未熟なメンバーがいても、批判で終わらせず
「いい視点だね。それならもう一つ別の着眼点もあるのでは?」と相手の成長を願って前向きにアドバイスする。
すると「正しく褒め、円滑に組織を運営する循環が生まれます。
「私はここにいてもいい」「このメンバーなら信頼できる。相談できる」と心理的安全性も醸成されます。
【行動例3】自己開示する
チームの中で積極的に自己開示する人が一人でもいると、他のメンバーも自然と自己開示しやすくなります。
互いの強みやバックグラウンド、制約条件をカミングアウトしやすくなるでしょう。
自己開示をすることで職場の空気感は大きく変わります。このとき重要なことは、
自分から自己開示すること、自己開示しやすい空気感を作ることです。
自己開示を丁寧に行えば、メンバー同士の共通点を見つけやすくなりますし、誰かがピンチに陥っても助けやすい
環境を作ることができるようになります。
とはいえ、自己開示の要求はハラスメントにつながる可能性もあります。
自己開示は、相手に強要するのではなく自分から。
その結果、相手が自発的に自分の話をしたくなる空気感を作ることが大切です。
【行動例4】情報を共有する
仕事上の情報共有は、メンバーに安心感と居場所をもたらす効果があります。
実は意外と、情報共有がされないチームは、メンバーに疎外感を与えてしまっていることもあります。
様々な立場の人が多様なスタイルでプロジェクトに取り組む場合、
情報が共有されていないメンバーがいると「自分は必要ないのではないか」という不信感につながります。
全体会議の資料は共有するなど、雇用形態や職種に関わらず、
あらゆる人が必要な情報にアクセスできる環境を整えることが、信頼関係を醸成することになります。
暗に「メンバーとして期待されている、居場所がある」と示すことになるのです。
以上が「リスペクティング行動例」となります。
皆様の職場でも活気のある組織の共通点に4つの行動が含まれているかもしれません。
この4つの行動に大きなコストはかかりません。
是非、職場の活性ポイントとしてご参考頂けますと幸いです。
コメント